1)拝観日； 2009.12.27(日)
2)所在地；滋賀県大津市坂本5丁目13-1
①(JR湖西線比叡山坂本駅→江若バス西教寺(約7 分)下車すぐ)
②(京阪電鉄 石山坂本線坂本駅→江若バス西教寺(約4分)下車すぐ)
3)天 候; 曇り、気温 8℃
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戒光山兼法勝・西教寺について
・山号；戒光山
・正式名；天台真盛宗総本山
戒光山 兼法勝西教寺
・宗派； 天台真盛宗
・寺格； 総本山
・本尊； 阿弥陀如来
・創建年；(伝)飛鳥時代
・開基； (伝)聖徳太子
・中興年；1,486 年(文明18 年)
・中興者； 真盛
・文化財；・本堂、客殿
・木像阿弥陀如来坐像
（以上，重要文化財）
・鐘楼（大津市指定文化財）
・札所等；・神仏霊場滋賀16番
・びわ湖百八霊場湖西11番
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聖徳太子が恩師である高麗の僧慧慈、慧聡の
ために創建されたと伝えられています。
その後、久しく荒廃していましたが、慈恵大師
良源上人が復興、念仏の道場としました。
恵心僧都も入寺、修業されたところから次第に栄えるようになりました。
鎌倉時代の正中2 年(1325)に入寺された恵鎮（円観）上人は、伝教大師が畢生の事業として提唱された大乗円頓戒を復興、その後百有余年を経た文明18 年(1486)に真盛上人が入寺されるに至り、堂塔と教法を再興、不断念仏の道場とされました。
以来全国に約四百余りの末寺を有する総本山となりました。
－－以上，パンフレット「天台真盛宗総本山 西教寺より抜粋－－
総門をくぐると、参道の左右に計6か寺の子院が並んでいる。
参道の正面突き当たりには勅使門があり、その左に宗祖大師殿、奥の小高くなった
場所に本堂、客殿、書院などが建つ中心伽藍があり回廊で結ばれている。
中心伽藍を見下ろす高台に真盛上人廟がある。境内には他に明智光秀の供養塔、
阿弥陀二十五菩薩石仏（天正12 年（1,584年)の作）などがある。
画像をクリックすると大画面でご覧いただけます
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西教寺の伽藍配置
<パンフレット「天台真盛宗
総本山西教寺」からコピ－>
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参考； ①Wikipedia；「西教寺」 ；http://ja.wikipedia.org/
②パンフレット；「天台真盛宗総本山 西教寺」
 Diary / No.219－2009.12.27 / 西教寺散策
西教寺ホ－ムペ－ジ；http://www.saikyoji.org
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JR湖西線比叡山坂本駅からタクシ－で７分程して西教寺の門前に着きました。
このお寺は，聖徳太子の創建と伝えられる。
その後，織田信長の比叡山焼き打ち(1,571 年)で焼失し，明智光秀が復興した。
この総門は，琵琶湖畔にあった光秀の居城である坂本城の城門が移されたものだそうです。
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| 天台真盛宗総本山 西教寺の総門です |
年の瀬のため人影が無いので，寒さが一段と寒く感じます。
我々は，比叡山に向かって延びる砂利道の参道を上がって行きました。
総門をくぐって勅使門までの参道の両側には，子院や宿坊が並んでいます。
子院の屋根瓦には，鬼瓦と共にお猿さんの瓦があります。
愛嬌がありますネ。
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| 子院の屋根にある鬼瓦とお猿さんの瓦 |
勅使門の左手前に西教寺の由来を記した立て看板と寺標石柱があります。
寺伝によると，創建年は古いですネ。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
このそばの石段を上がると，宗祖大師殿です。その唐門はとても荘重な感じです。
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| 宗祖大師殿の唐門 |
宗祖大師殿は，宗祖圓戒国師慈攝大師真盛上人の木造をおまつりしてあるお堂です。
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| 宗祖真盛上人について |
宗祖大師殿 |
宝珠丸の像 |
宗祖大師殿の内部 |
北門から見た
大師殿 |
この大師殿の北門を出て石段を上った小高くなった場所に本堂があります。
本堂境内には手水舎が手前にあり，その右手の観音堂には黒光りした聖観世音菩薩が安置されています。
本堂は，桁行七間・梁間六間・総欅入母屋造で豪壮です。
江戸時代の 元文4 年（1739） に上棟落成。
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| 本堂(重要文化財・江戸時代) |
本堂内部に入るとお経が聴こえてきます。
よく見ると尼さんが唱えていらつしゃいました。
お堂の内陣には，ご本尊である阿弥陀如来（平安時代・定朝様式）が安置されています。
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| 本尊の阿弥陀如来坐像(重文) |
本堂右手(東側)には，棟を南北に向けて建てられた鐘楼があります。
構造は，桁行三間，梁間二間，袴腰付き，入母屋造，総檜造り，本瓦葺きだそうです。
鐘が見えないのが残念でした。
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| 西教寺鐘楼(大津市指定文化財) |
重量感があふれ，袴腰の裾が広いので安定感があります。
このお寺は又，明智光秀の菩提寺でもあります。
ということで，本堂境内の左手に明智光秀とその一族の墓がありました。
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| 坂本城主明智日向守光秀とその一族の墓 |
反逆者としてのイメ－ジがありましたので，今も手厚く供養されているのには驚きでした。
本堂の裏手に大本坊があります。
織田信長の比叡山焼き討ちにより西教寺も焼失したが，坂本城主となった明智光秀公が西教寺を菩提寺に
しょうとして，復興には力を注ぎ，坂本城の陣屋を寄進して大本坊を再建した。
現在の建物は，昭和33 年に改築されたものです。
尚，大本坊とは庫裡のことです。
この大本坊に上がり廊下を右手に進むと，本坊庭園があります。
江戸時代の作庭で三尊石組の枯山水の石庭です。
本堂を正面から見て左側に客殿があります。
大本坊にある受付で拝観料の400 円を払って見学することにしました。
廊下伝いに本堂→客殿→書院の順に拝観しました。
本堂へ行く途中の廊下脇に阿弥陀如来二十五菩薩石像が並んでいました。
石像の由緒と外観は下のサムネイル写真をご覧下さい。
先に拝観した本堂を通り抜けて客殿に向かいます。
修理工事中で周りが暗かったのが残念でした。
この客殿，もとは豊臣秀吉の伏見城にあった旧殿で、慶長3 年（1598） に大谷刑部吉隆の母・山中長俊守内室が
寄進したものだそうです。
二列に配置された室には，狩野派の襖絵が描かれていましたが、暗くて見にくかったです。
下の写真は，参拝記念に頂いた栞に描かれていた客殿 花鳥の間の襖絵です。
客殿には小堀遠州作の庭園があると聞いていましたが，どういうわけか見ずじまいでした。
書院へまわると書院庭園があります。
この庭園は，坂本一帯に広く見られる所謂穴太式庭園の一つで，このあたり一帯の造庭に活躍した，
穴太衆の手になるものだそうです。
書院裏にも裏書院庭園がありました。 池泉観賞式庭園です。
約1 時間半程の西教寺散策でした。
足もとがすっかり冷えたので，受付の休憩所のスト－ブでしばし体を温めました。
天台系仏教寺院としては，天台宗総本山の延暦寺と天台寺門宗総本山の園城寺(三井寺)が有名ですが，三大派の
もう一つ，天台真盛宗総本山の西教寺は，巷では知名度が低いですネ。
戒律が厳しくて，商業主義には厳しいのでしょうか。
ホテルにあった地元の観光案内パンフを見て，時間つぶしにぶらりと来たのですが，天台系仏教三派の一つの御大
とは夢だに思ってもいませんでした。
紅葉の季節に似合うお寺かも知れません。
来年草津へ引越して同じ滋賀県民になりますので，是非またその頃に訪れたいと思っています。
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