金剛證寺の概要は以下のようなものです。
勝峰山 金 剛 證 寺
・山号； 勝峰山
・正式名; 勝峰山 兜率院 金剛證寺
・宗派； 臨済宗南禅寺派
・本尊； 虚空菩薩像(重文)
・創建年； 6世紀中期
・開基； (伝)暁台上人
・文化財；
朝熊山経ヶ峯経塚出土品（国宝）
本堂、九鬼嘉隆像他3件（重文）
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寺伝によると, 創建は6世紀半ば、
欽明天皇が僧・暁台に命じて
明星堂を建てたのが初めといわれて
いるが、定かでない。
平安時代の825年（天長2年）に
空海(弘法大師)が真言密教道場と
して当寺を中興したと伝えられている。
その後衰退したが, 14世紀末の1392年(明徳3年）に鎌倉建長寺5世の仏地禅師
東岳文昱（とうがくぶんいく）が再興に尽力した。
これにより東岳文昱を開山第一世とし, 真言宗から臨済宗に改宗し禅宗寺院となった。
江戸時代には徳川幕府が伊勢神宮と絡んで重視し、援助した。
<参考資料>① Wikipedia；「金剛證寺」
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毎年開催されているFIMATの同窓会の例会で伊勢志摩旅行をしました。
今年は式年遷宮の年でもあり，お伊勢参り「列車で行く！外宮・内宮・奥の院3社参り」の
ツア－です。
その２日目の旅程の一つ，奥の院こと金剛證寺を参拝しました。
ホテルから昨日の団体バスで伊勢志摩スカイラインを走り，朝熊山にあるこのお寺に到着。
拝観時間は，約40分と時間制約されています。
仁王門です。
周辺のモミジの紅葉はもうすぐでしょう。
階段下には金剛證寺の由緒の看板が。
金剛證寺の守護神の仁王像です。
仁王像(吽形像) |
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仁王像(阿形像) |
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仁王門をくぐると各仁王像の反対側にはこんな像が立っています。
境内に入ると赤い太鼓橋(連珠橋)の架かった連間の池が。
この橋を境に, 此岸(この世，迷いの世界)と彼岸(あの世, 悟りの世界)が表されていると云う。
さんけい道を進み石段をを上ると正面に本堂(摩尼殿)(重文)です。
朱塗りが印象的です。
本堂(正面) |
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本堂(全体像) |
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この本堂, 慶長年間に2度の火災で焼失したが, 慶長14年(1610年)に徳川家康が姫路
城主・池田輝政に命じ本堂摩尼殿を再興させた。
その後, 徳川五代将軍綱吉の母柱昌院によって改修され, 現在に至っている。
ご本尊(秘仏)は, 虚空蔵菩薩。
20年に1度（神宮の御遷宮の翌年）の御開帳とのことです。
本堂前には,丑(福丑)と寅(智慧寅)が左右に配置されています。
福 丑 |
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智慧寅 |
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このお寺，伊勢神宮の丑寅(北東)の方角に位置し，「伊勢神宮の鬼門を守る寺」とされて
きた。
そんなことで，福丑と智慧寅なんでしょうか?
十二支の丑・寅の守り本尊が虚空蔵菩薩, それで本堂の本尊が虚空蔵菩薩ですか?
虚空蔵菩薩は,計り知れない智慧と福徳を具え, 衆生の諸願を成就させてくれる菩薩
と云う。
この菩薩の姿は，どんなんでしょうか?
Wikipediaの力を借りると，右手に宝剣左手に如意宝珠を持つものと，右手は掌を見せて
下げる与願印（よがんいん）の印相とし左手に如意宝珠を持つものとがある。
像容は上記のWikipediaをご覧下さい。
本堂をお参りして，奥の院へ。
途中，朱色が鮮やかな「明星堂」というお堂があります。
カイド板の説明によると，「明星堂」とは以下の通りです。
伊勢神宮の鬼門厄除けの為に明星天子を祀り鎮護している。
「明星」は，日，月，星の三字よりなり三光天子とも称され，国土安穏，智慧成就の仏神で
ある。
更に進むと，極楽門があります。
極 楽 門 |
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この門をくぐると道は「奥の院」へ通じています。
この道の両側には，背の高い角材の卒塔婆が林立していました。
朝熊山付近では江戸期以降，宗派を問わず葬儀をしたあとで朝熊山に登り，金剛證寺
奥の院に塔婆を立て供養する「岳参り」「岳詣（たけもうで）」などと呼ばれる風習がある
のだそうです。
団体旅行ですので時間の制約があり，奥の院を拝観する余裕がありませんでした。
やむなく，集合場所であるバス駐車場へ引き返しました。
このお寺，神仏習合の雰囲気を残す，朱色のお寺という印象でした。
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