徒然草津生活 Since 2010

　　1)拝　観　日；2013.10.28(月)
　　2)所　在　地；京都府木津川市加茂町例幣海住山20

　　　　　　　JR大和路線(関西本線)「加茂駅」から
　　　　　　　　　　　木津川市コミュニティバス奥畑行
　　　　　　　　　　　海住山寺口下車,徒歩1Km 約25分

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る 3)天　　　候；曇り　気温 ; 20 ℃
　

Diary / No.571－2013.10.28 /
　　　　「南山城の観音さん巡り(その5)「海住山寺・十一面観音菩薩立像」

　海住山寺の概要は以下のようなものです。

　　　　　　　　　　補陀洛山(ほだらくさん)　　海住山寺(かいじゅうせんじ)

・山号；　補陀洛山
・宗派；　真言宗智山派
・本尊；　十一面観音立像(重文)
・創建年；(伝)天平7年(735年)
・開基； (伝)良弁, 聖武天皇(勅願)
・文化財；五重塔(国宝), 文珠堂，
　　十一面観音菩薩立像(本堂安置),
　　十一面観音菩薩立像(奥の院安置)
　　海住山寺文書他(以上,重文)

歴　史

　寺伝によると, 寺が創建されたのは、
恭仁京造営にさきだつ6年前、天平
7年(735年)のことと伝える。

　大仏造立を発願した聖武天皇が、
その工事の平安を祈るため、良弁
僧正に命じて一寺を建立させ、十一
面観音像を本尊として開創したのが、
海住山寺の前身の藤尾山観音寺で
あるという。
　（注）史実としては聖武天皇が大仏建立の詔を発したのは天平15年(743年)で
　　　　あり、平城京の地で大仏造立を開始したのは天平17年(745年)である。
　しかし, この寺は, 保延3年(1137年), 全山焼失した。
その後, 承元2年(1208年), 笠置寺の解脱上人・貞慶によって中興され、補陀洛山
海住山寺と改められた。

　貞慶はもと興福寺に属したが, 南都仏教の堕落と俗化を憂い, 南山城の笠置寺に
移り戒律の復興に努めた。

　海住山寺は近世まで興福寺(法相宗本山)の支配下にあったが、明治以降は真言宗
智山派に転じている。

　<参考資料>① Wikipedia；「海住山寺」
　　　　　　　　　 ② パンフレット；「補陀洛山海住山寺」
　　　　　　　　　③ 海住山寺ＨＰ; http://www.kaijyusenji.jp/

伽藍配置

　　現在の伽藍配置は以下の通りです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　画像をクリックすると大画面でご覧になれます

　JR加茂駅からバスに乗り三上山(海住山)の麓の山里のバス停，海住山寺口で下車。
前には長閑な田園が広がっています。

　加茂駅前で貰ったパンフレットによると，海住山寺まではここから徒歩で約1Km。
しかし，ご覧のように急勾配のある坂道で汗だくでした。

　こんな山の中腹にあるお寺なのにどうして「補陀洛山海住山寺」なのか?
不思議に思いません?

　寺号の由来ですが, インドの仏教では観音の住処は南方海中の補陀洛山にあるとされること
から、当寺を海に住する山である補陀洛山になぞらえたとのことです。

　参道から見上げたところに山門です。　

　境内へは, ゆっくりと迂回路で向かいました。

海住山寺の境内入口

　入口にはこんなものが。

　境内を案内しましょう。
山門から見て，正面が本堂，左手に五重塔，右手に文珠堂，本坊などがあります。
文珠堂は，あいにく改修中でした。
境内に入ると目につくのが朱色の五重塔です。
今日は五重塔が開扉されていて，初層に安置された四天王立像をが拝観できました。

　　　　　　← 五重塔 (国宝)

・鎌倉時代, 裳腰付, 高さ基壇上面- 相輪上端）
　17.7m、初重一辺2.74m

・初層の屋根の下に裳階(もこし)と呼ぶ庇があるのが
　特徴である。
・又, 塔身の初重内部には四天柱（仏壇周囲の4本の
　柱）はあるが, 心柱はなく, 心柱は初層天井の上か
　ら立っている。
・初層内部には, 木造四天王立像(重文)を安置する。

　　　　　　裳階(もこし)について

・裳階とは, 仏堂・塔などで，軒下壁面に付いた庇状
　構造物。通常, 本来の屋根の下にもう一重屋根を
　かけるかたちで付ける。(左の写真の○の部分)

・裳階をもつ五重塔としては法隆寺五重塔の例がある
　が, 現存する平安 - 鎌倉時代の五重塔では海住山寺
　の塔のみである。