1)拝観日； 2010.11.03(水)
2)所在地; 滋賀県東近江市永源寺高野町41
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上記HPの著者のご厚意で転載させて
もらいました。 |
JR東海道本線（琵琶湖線）近江八幡駅→近江鉄道・八日市駅
→近江バス・永源寺車庫行き・「永源寺前」下車 徒歩5分
3)天 候; 晴れ、気温18℃
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近江鉄道・近江八幡駅は，JR 近江八幡駅に隣接しています。
ここから，田園地帯を走る単線のワンマン電車に乗って八日市駅へ。
田園は秋色に包まれ，とても長閑です。
取り入れの終った水田と転作栽培の畑でしょうか,大豆畑が広がっていました。
約20分程で八日市駅に到着。ここは，東近江市だそうです。
駅前のロ－タリ－にあるバス停から永源寺車庫行きの近江バスに乗り込みます。
市街を通り抜けて鈴鹿山脈の山並みに向かって走りました。
貸切状態でした。
バス代が何と600円もしました。
まぁ,需要と供給の関係だから仕方がないですかねぇ。
三十数分かかって永源寺前のバス停で降りると，右手に濁り水の愛知川が流れています。
上流の永源寺ダムはダム底から放流するため,川が濁っているらしいです。
ダムが無ければ，きっと清流が流れていたのでしょうに。
紅い欄干の旦度橋の上から眺める愛知川上流の眺めは，ホントに美しかったです。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
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前方が永源寺参道
の始まりです |
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紅い欄干の旦度橋から
愛知川上流を眺める |
さて，紅葉の状況はどうでしょうか？
永源寺って，どんなお寺でしょうか？
おみやげ屋さんが並ぶ砂利道の広場を過ぎると，左手に「和泥水(和泥合水)」と云う扁額の掛った
手水舎があります。
清めの水場には,小さなお地蔵さんが据えてあります。
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永源寺の「開山」
の由来の看板 |
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「和泥水」の扁額の
掛った手水舎 |
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「和泥水」の意味 |
「和泥水(和泥合水)」とは,禅の言葉で「人々のために泥まみれになって尽くす。
そうでないと,人々を助けることなど出来ないよ。」と云う意味だそうです。
俗世間に住む下々の者にとっては, 頭の痛～いお言葉ですネ。
ここで,手を清めて入山です。
すぐ前には北山から流れ愛知川と合流する谷川があり，この川にかかる大歇橋を
渡ると，急な上りの石の階段の参道が続きます。
途中，眼鏡をかけたお地蔵さんがいたりして笑わせてくれます。
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| 北山から流れ落ちる谷川 |
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大歇橋 |
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メガネをかけた地蔵さん |
坂の石段(120 段あるそうです)の参道(羅漢坂)を登ると、右手に愛知川があり、左手の
岩壁には十六羅漢の石仏が点在します。
| 十六羅漢像 |
左手の岩山に釈迦・文殊・普賢像と十六羅漢の
石仏が鎮座しています。
おそらく歴代の住持が祈念して彫られたもので
あろうといわれています。
仏像は，それぞれ個性的な表情をしています。 |
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更に参道を進むと，境内に入って最初にくぐる門，総門が佇んでいます。
| 総 門 |
康安元年(1361)佐々木氏頼によって創建された
が、明徳元年(1390)兵火にかかり焼失。 以後、
寛正5年(1464)に第16代虚白文玄禅師が再建。
寺内の建造物では最も古い。四脚門の形式で、
門の両側に土塀をつけた風格のある総門でした。 |
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更に総門からしばらく歩くと山門が見えます。
山門前の紅葉は，ご覧のように色付き始めたばかりです。
山 門
(県指定文化財) |
寛政7年(1795)123代丹崖禅師が彦根城主
井伊家に図り建立に着手。7年の歳月をかけ享和
2年(1802)霊隠禅師のとき完成。楼上には釈迦
三尊と十六羅漢がまつられているとのこと。
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内側から眺めた山門 |
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山門に続く参道の右手には愛知川の峡谷が見おろせ, とても美しいです。
石畳の参道を奥へ進むと，左手前に鐘楼，正面に石庭，石庭の左正面に本堂と続きます。
| 鐘 楼 |
過去4 度の兵火や火災により焼失。
現在の鐘楼は安永元年(1772)に再建されたも
のです。
大鐘は、第2 次大戦に供出されたが、昭和25年
(1950年)に再鋳されたとのこと。
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本堂前の石庭です。 紅葉の最盛期は最高でしょうね。
本 堂
(方 丈) |
康安元年(1361年)佐々木氏頼が創建。
しかし、たび重なる兵火、火災によって焼失の難に
あった。
現在の建物は、明和2 年(1765)，井伊家の援助
により建立されたもので，屋根は葭（よし）葺きで
ある。
正面には本尊世継観世音菩薩が安置されている。 |
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本堂正面には，「瑞石山」の扁額が掛っています。
屋根は琵琶湖産の葦で葺かれているとのことです。
こういうところに，湖東のお寺ならではの歴史の香りを感じさせてくれますネ。
本堂内に入ると立派な襖絵が広がっていました。
本堂の右隣に松尾芭蕉の句碑です。
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| 芭蕉の句碑 |
「こんにゃくのさし身も少し梅の花」と刻まれています。
永源寺地区は「こんにゃく」を名物としています。
永禄６年、去来宅で客死した呂丸を悼む手紙に添えられた句とされているそうです。
(参考)近江の芭蕉句碑；http://www.awaumi.com/kuhi/index.html
この奥に法堂と開山堂が並んでいて,これらの前庭には楓の大木がそびえていますが,
こちらも紅く染まりはじめたばかりで，まだ青葉が多いです。
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| 法堂前の楓(かえで)の大木 |
法 堂
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大雄宝殿と称し、佐々木氏頼によって創建。明応
元年(1492)、永禄19年(1563)の兵火によって失
われたが、寛永19年(1642)第79代空子禅師が
再建された。しかし享保9年(1724)の火災により
再び焼失。享保13年(1728)第104代朴宗禅師が
再建されたの が現在の建物である。正面には後水
尾天皇ご寄進の釈迦、迦葉、阿難の三尊像が安置
されている。 |
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開 山 堂
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大寂塔と称し，開山 寂室禅師(正燈国師)を祀る
堂宇。享保10 年(1725年)，彦根城主 井伊直惟
(なおのぶ)より能舞台の寄進を受け再建された。
開山堂には、国指定の重要文化財である寂室和尚
坐像があります。 |
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本堂前の石庭の後には，禅堂，経堂，そして最奥に含空院が並んでいます。
経 堂
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応永11年(1404)に佐々満高が創建。蘭窓元香
禅師が明国に渡航し太宗皇帝より黄金の鉢 盂と
一切経を賜り、帰国後本山に献納された。
現在の建物は延宝4 年(1676)南嶺禅師が再建
され，中国へ渡られ譲り受けられた明版大蔵経が
収められている。 |
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| 含 空 院 |
正燈国師の塔庵として永和3 年(1377)一渓純庵
主のとき、考槃庵の名で建立。応永21年(1414)8月
将軍足利義持公が来山、名を含空院と改め第3代
松嶺禅師に額を寄進された。当時の建物は永禄6年
(1563)の兵火で焼失。現在の建物は，正保4 年
(1647)如雪文 巌禅師によって再興されて以来、
歴代住持の住居となっている。 |
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拝観が一巡し，元来た道を引き返します。
本堂の廊下の端に，にこにこ顔の”撫で佛”が座っています。
御利益がありますようにと撫でてきましたです。
大歇橋のたもとにある茶店の永源寺名物「あまざけ」の看板
に誘われました。
「甘酒よりお酒」で一休みしたりしました。
バスの時間まで40分もありましたので，またまたバス停前の看板に誘われて，日帰り温泉
「永源寺温泉」に浸かりに行きました。
弱アルカリ性のホンモノの温泉でした。
露天温泉から愛知川の対岸の自然を眺めながらゆっくり体を癒しました。
帰りは，運よく近江八幡駅まで15時発の無料シャトルバスを利用できたので，バス代と電車賃が
助かりましたです。
今日は久し振りの禅宗のお寺の散策，堪能しました。
今月末の紅葉の最盛期に,湖東三山を巡ろうと思っています。
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