朝から快晴、しかもポカポカ陽気です。
昨日のローカルニュースで大阪の天満天神社で梅が満開とのことでした。
同時に、境内の特設会場では天満天神日本酒フェスが開かれ賑わっているとのことです。
拙者、このニュースに飛びつき梅見酒を楽しみに出かけました。
天満天神はこんなところにあります。
|
| 大阪天満天神のロケーション (2017.03.12) |
天満天神へは電車の乗換へ手間を省くためJR 線一本で行くことにしました。
JR 草津駅から東海道線の新快速で尼崎駅まで行き、ここで東西線に乗り換えてJR 大阪
天満宮駅へ。
大阪天満宮駅には11:38 着。
ここから天神橋筋商店街を歩きます。
大阪天満宮 参詣道と書かれた大きな提灯がぶら下がっています。
何か大阪の匂いが漂ってくるようです。
|
|
| 朝の大阪天神橋筋商店街 (2017.03.12_10:46) |
いやあ、懐かしいですね。
拙者、貧乏学生時代に天満天神の夏祭り、天神祭のアルバイトをしたことがあります。
7 月の暑い日だったことを覚えています。
メインイベントの船渡御(ふなとぎょ)という祭事の前に、神輿に随伴して様々な装束で天満天神
からこの商店街を通り淀川の乗船場まで行列巡行する行事があります。
拙者は白装束の神主の格好で練り歩いたことを鮮明に覚えています。
勿論、当時は商店街にはアーケードなんてありませんでした。
商店街ではお神酒が振る舞われ、途中で都度飲ませていただきました。
拙者、若い時からお酒が好きだったのでしょうね。
その商店街を歩いて5 分もすると天満天神です。
にわかに人数が多くなってきました。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
|
|
| 天満天神宮境内入口 (2017.03.12_10:49) |
境内に入ると参拝客の人混みで一杯です。
参拝客なのか梅見客なのかは定かでないですが、とにかく日本酒フェスの屋台前が
酒好き人で密集していました。
日本酒フェスの簡易チケット売場がありました。
拙者も早速、100 円/枚の11 枚綴のチケットを1,000 円で購入。
このチケットで全国各地の日本酒を1 杯100 円から飲み比べできます。
天満天神日本酒フェス会場 ↑
日本酒フェス・チケット➡
(2017.03.12_11:55)
|
|
|
|
先ずは境内奥に進み本殿で参拝。
|
|
| 天満天神の本殿 (2017.03.12_10:56) |
本殿脇では参拝客への振舞い餅の餅つきが行われていました。
|
|
| 振舞い餅のお餅つき (2017.03.12_10:55) |
こちら側に神社の正門がありました。
どうやら、拙者は裏門から境内へ入ったようです。
外へ出て入りなおしました。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
|
|
天満天神の正門(門の正面奥が本殿)
(2017.03.12_10:58) |
|
正門天井の十二支方位盤
(2017.03.12_10:57) |
本殿近くの境内ではかす汁を1 杯200 円で販売。
美味しそうだったので拙者も開運振舞い餅と一緒に食べました。
いやあ、なかなかのお味でした。
腹ごしらえも済んだので境内に咲く梅の花見に。
本数はそんなに多くありませんが今が満開です。
|
|
| 境内の梅の花 (2017.03.12_11:13) |
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
|
|
| 境内の梅の花 (2017.03.12_11:11～11:13) |
天神さんは、言わずと知れた「学問の神様」。
希望校へ進学できるようにと神頼みの絵馬がご覧のように所狭しとぶら下がっていました。
|
|
| 所狭しとぶら下がる合格祈願の絵馬 (2017.03.12_11:12) |
この後、日本酒フェスの会場へ移動します。
途中、こんな猿回しの大道芸が。
立ち止まった参拝客からは、お猿さんの芸にしばしば拍手喝采が送られていました。
|
|
|
|
| 猿回しの大道芸 (2017.03.12_11:14～11:17) |
日本酒フェスの会場に着きました。
境内の一角にテント張りの屋台風のスタンドが一列に並んでいます。
各スタンドには、日本の各地域の酒蔵からの地酒が氷で冷やされて出番を待っていました。
|
|
|
|
| 日本酒フェス会場の風景 (2017.03.12_11:18) |
各地からの地酒はほとんどが純米酒や純米吟醸酒。
拙者の好きな獺祭もありました。
その一部の銘柄をご紹介しておきます。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
|
|
| 日本酒フェスの各コーナーに出された日本酒類 (2017.03.12_11:33～11:57) |
拙者、屋台で大阪名物・たこ焼きを肴に日本酒を飲み比べです。
1杯100～300 円ですが、1 杯の容量はプラスチック製のお猪口一杯です。
6 種の地酒、つまりお猪口6 杯でしたが、それでも良い気分になりましたです。
再び境内を一周して境内の梅を愛でてお別れです。
|
|
|
|
| 境内の梅の花 (2017.03.12_12:09) |
|
大阪 天満宮とお別れ (2017.03.12_12:11) |
今日の日本酒フェスは、天満天神と酒造会社の共存共栄のコラボでしょうが、どちらも商魂たくましいのには驚きました。
さすが、大阪ですね。
お口直しに商店街にある讃岐うどん屋さんへ。
セルフのうどん屋さんだからでしょうか、お値段がビックリポンです。
例えば、素うどんが100 円でした。
拙者、まよわず、「牛すじぶっかけうどん」です。
久し振りに大阪のダシ味を味わいました。
美味しかったです。
|
|
|
|
| 商店街のうどん屋 (2017.03.12_12:18) |
|
牛すじぶっかけうどん (2017.03.12_12:21) |
そして、天神橋筋商店街ともお別れしました。
「お迎え人形」さん、バイバイ。
|
|
| 天神橋筋商店街入口アーケードの「お迎え人形」 (2017.03.12_12:36) |
English Weekly Topics / No.261－Mar12.,2017 /
“Plum-blossoms viewing at Tenma Tenjin Shrine in Osaka”
この写真は、成田からインドのデリー(Delhi)へフライト中の18 時にアイホンから
撮られた富士山の写真です。
と言っても、拙者が撮ったものではありません。
いつもお世話になっているヨット・アイオイ号のオーナーであり、現役の社長さんでも
あるK.T－san が、ビジネス旅行の途上機上から撮り送って下さった映像です。
彼の許可を得て、Diary のピンチヒッターとしてUpさせていただきました。
 |
| 今日の富士山 (Photo by K.T-san on March 8, 2017) |
拙者、横浜と草津間を2 回/月の頻度で新幹線で往復していますが、晴れた日には富士山の
素晴らしい雄姿を観ることがあります。
上空から見る雪を被った富士山もなかなかのものですね。
インドは年中暑いところと思っていましたが、K.T-san によるとこの時季デリーは涼しいくらい
のようです。
その後、タイ・バンコックに立ち寄られましたが、こちらの方が暑くて31℃だったそうです。
世界を股にかけたビジネスで超多忙のK.T-san、お体にはくれぐれも気を付けて下さい。
これからも世界各地の映像、宜しくね。
コーヒーを飲みながら新聞の神奈川版の記事に目を通すと「運慶仏を特別公開」との
文字が目に留まりました。
「鎌倉時代を代表する仏師・運慶の真作を安置する横須賀市の浄土宗・浄楽寺でこの日、
国重要文化財の運慶仏が特別公開される。」とのことです。
運慶仏と言えば、奈良・東大寺の金剛力士像を想い出します。
運慶は、当時、仏像の需要の多い奈良を拠点に活躍していた仏師と思っていたので、どうして
関東のこの地のお寺に彼の仏像があるのかと不思議に思いました。
この記事を深読みすると、何とこのお寺に安置されている運慶仏の真作5体が全て公開されると
云う。
拙者、かって古寺巡礼に現を抜かしていた時期がありましたが、ここしばらくは遠ざかっています。
しかし、この記事を見て、歴男こと拙者の心に火がつきました。
空気も乾燥しているし、点火すると燃え広がるのは早いです。
と云うことで、禅(善)は急げです。
この寺、禅宗じゃなくて浄土宗だったか。
ポカポカ陽気の中、運慶詣でとなりました。
横浜駅廻りでJR 横須賀線で逗子駅へ。
ここから、ローカルバスに揺られて約25 分、バス停「浄楽寺」で下車すると浄楽寺の
看板が。
|
|
| 浄楽寺バス停にて (2017.03.03_12:06) |
バス停から歩いて3 分、浄楽寺が正面に見えます。
おそらく普段は人けがないのでしょうが、今日は本尊のそれも大仏師の仏像のご開帳日と
あって参拝者も多いです。
|
|
|
|
| 浄楽寺・本堂 (2017.03.03_12:09) |
|
浄楽寺阿弥陀三尊像について
(2017.03.03_12:08) |
境内入口に浄楽寺の由緒と本尊の阿弥陀三尊像についての説明板が。
ここで、簡単に浄楽寺の由緒について。
・山号; 金剛山
・院号; 勝長寿院 (鎌倉・光明寺の末寺)
・創建; 1,189年 (文治5 年)
1,206 年(建永元年)に大風で倒れた際、鎌倉より勝長寿院の一部を移したと
伝えられる。
・開基; 和田 義盛
・開山; 寂恵(じゃつけい)
鎌倉時代後期に活躍した浄土宗の僧・寂恵が住して中興したといい、寂恵が開山
となっている。
・文化財; 本尊/阿弥陀三尊像(運慶作、重文)
不動明王像、毘沙門天像(以上、運慶作、重文)
以上、「浄楽寺ご案内」より抜粋。
境内に入るとすぐ正面が本堂です。
|
|
| 本堂の扁額「勝長寿院」 (2017.03.03_12:11) |
本堂に上がり内部へ。
こんな張り紙(右)がありましたが、拙者は時計回りに
一周。
なんの変哲もない小さな本堂でした。
[注]右遶三匝(うにょうさんそう)とは、仏教の礼法。
インドでは右手を浄，左手を不浄とする思想があり，
修行僧は仏に対して右回りに3 回回るのが礼法となった。
本堂の裏手にある収蔵庫へ向かいます。
ここで、運慶仏5 体が公開されています。
入場料100 円を支払う。
ずいぶん格安で歴史に名を残した大仏師の作品が観られるとは。
狭い空間に横一列に収蔵されていました。
勿論、写真撮影禁止ですので、買った絵葉書の写真を転載しておきます。
先ずは、左右の毘沙門天像と不動明王像。
以下、画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
・運慶作
・玉眼、ヒノキ材の寄木造り、古色塗り
・像高 140.5 cm
・邪鬼を踏んだポーズは躍動感があり、
引き締まった顔面はたくましく、
鎌倉武士を想わせる。
・北方の守護神、福徳の神ともされる
・像内には運慶作を裏付ける銘札が入っ
ていた。
・江戸時代に修復されたとの記載が
あるが、保存状態は良好。 |
・運慶作
・玉眼、ヒノキ材の寄木造り、古色塗り
・像高 135.5 cm
・仏道を守るこの明王は力強さが
みなぎり、忿怒(ふんぬ)の形相で、
玉眼(水晶の目)が凄味を増す
・像内には毘沙門天像と同種の銘札が
入っていた
|
|
続いて本尊の阿弥陀三尊像です。
拙者、この内の阿弥陀如来坐像を見て平等院鳳凰堂の像を思い出し、平安時代中期の大仏師・定朝作ではないかと早合点したりしました。
|
|
・運慶作
・彫眼、木造(主にヒノキ)、寄木造り、
金泥塗り
・像高 141.8 cm
・張りのある頬、厚い胸と、重量感が
みなぎる。
衣文の彫は深く、運慶仏の特色が
うかがえる。
・印相は来迎印。
・阿弥陀如来は極楽浄土の主尊。
・三尊像には銘札が入っていなかった
ものの、三体の体内に陀羅尼(梵字)が
墨書きされており、その筆跡が銘札の
表に書かれたものと一致したため、
運慶仏と確定。 |
・運慶作
・彫眼、ヒノキ材の寄木造り、金泥塗り
・像高 178.8 cm
・髪を高く結いあげ、やや腰を捻って
立つ姿に動きをみる。
|
|
|
|
・運慶作
・彫眼、ヒノキ材の寄木造り、金泥塗り
・像高 177.1 cm
・観音菩薩立像とほぼ同形。
観音菩薩立像と共に極楽浄土の菩薩。
|
運慶仏と証明できる不動明王・毘沙門天の両立像の胎内から発見された墨書の銘文
です。
この銘文も展示されていました。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
|
|
この銘札には、依頼主である和田 義盛とその夫人・小野氏の名と、大仏師
運慶の名、そして小仏師(弟子)10 人を引き連れていたことが分かります。
文治5 年(1,189 年)の造像です。
[Reference(1)] 「三浦一族と和田義盛」(おおくすエコミュージアムの会 事務局編) |
ところで、これら運慶仏の造仏を依頼した和田 義盛ですが、当時、三浦半島を本拠地として
相模国や遠くは安房国にまで支配地を持っていたとされる武士団、三浦一族。
義盛は、源 頼朝の挙兵を助けて鎌倉入りを成功させ、平家追討でも活躍し、治承4 年
(1,180 年)に初代の侍所別当(御家人の統率役)となった、鎌倉幕府実力者の一人であった。
その後、頼朝の死後北条氏の勢力が強くなり、対立していた北条氏との戦いで敗れ、建歴3 年(1,212 年)に滅亡した、とのことです。([Reference(1)]より)
それから、おまけが一つ。
このお寺には、皆さんもご存知かと思いますが、近代郵便制度の創設者である前島密（まえじまひそか）翁の墓所がありました。
彼は晩年をこのお寺の境内にある別荘で過ごしたとのことです。
|
|
|
|
| 前島密の銅像付きのお墓と記念碑 (2017.03.03_12:36) |
まさか、桃の節句の雛祭りの日にこんな大仏師運慶の仏像を見るとは夢にもおもいませんでした。
しかも、数少ない運慶の真作が5 体も観られるなんて驚きでした。
果たして、運慶一派はこの仏像群をどこで作ったのか、謎ですね？
 TOPページへ戻る
|
|
