最後に訪れたのは，大徳寺で常時公開している塔頭寺院の一つ，高桐院です。
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| 大徳寺参道から高桐院の正門方面を望む |
高桐院の概要は以下のようなものです。
大徳寺
高 桐 院
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戦国時代に智将として名を馳せ、茶人としては
利休七哲の1 人として知られる細川忠興(三斎)
が，叔父で父細川藤孝（幽斎）の弟にあたる玉甫
紹琮(ぎょくほじょうそう)を開山として慶長7年
(1,602 年)創建する。
正保2 年(1,645 年)に83歳で没した忠興は、
遺言によりその遺歯が高桐院に埋葬され、以後
細川の菩提寺として庇護された。
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高桐院正門を入って
玄関に続く一直線
の参道
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［注］細川 忠興(ただおき) ⇒戦国時代から江戸時代前期にかけての武将，大名。熊本藩細川家初代。
正室は，明智光秀の娘・玉子(通称，細川ガラシャ)。
足利義昭、織田信長，豊臣秀吉，徳川家康と、時の有力者に仕えて、現在まで続く肥後細川家の基礎を築いた
人物である。
高桐院・正門 |
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正門前の竹林 |
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参道の奥の唐門 |
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高桐院・玄関 |
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正門をくぐると正面が竹林で，石畳の参道はこの手前で直角に折れ曲がって正面の唐門に
続いています。
参道が一直線に天空に向かっているように見え，とても印象的でした。
孟宗竹の手すりが，この直線性にアクセントを加えているのかも知れませんネ。
これが又，何となく趣を添えてくれます。
高桐院・本堂(客殿)から前庭方向を望む |
高桐院も庭がすばらしいです。
本堂(客殿)南庭は江戸時代に造園されたとのことです。
高桐院・客殿の南庭 |
楓と石灯籠，苔を巧みに配し，一面の苔地の中に一基の灯籠が据えられただけの簡素で趣の
ある庭園です。
紅葉の頃がとりわけ美しく，散り紅葉の庭園は見事だそうです。
赤い毛氈(もうせん)に座って静寂な庭を眺めるのも良いでしょう。
部屋の中から額縁の絵のように庭園を見るのも又，風雅てすよ。
本堂(客殿)西側には西庭があり，用意されているスリッパを履いて庭園を散策
できるようになっています。
この西庭の奥には細川 三斎およびガラシャ夫人の墓所，細川家歴代の墓があります。
細川 忠興公及びガラシャ夫人の墓石 |
細川忠興公及びガラシャ夫人の墓の石灯籠は、当時天下一と呼ばれた千利休秘蔵の灯籠で
あったが，利休の生前，秀吉と忠興の両雄から請われて，利休はわざと裏面三分の一を欠き，
疵物(きずもの)と称して秀吉の請いを退けたといわれる灯籠です。
のちに，利休が切腹前に遺品として忠興に贈ったものと伝えられています。
庭を飛び石伝いに歩いていると，茶室「鳳来」の前庭に蹲踞(つくばい)が置かれています。
周りのクマザサも趣がありますネ。
高桐院・西庭にある蹲踞(つくばい) |
小生，この蹲踞(つくばい)が何のためにあるのかわかりませんでした。
Wikipedia の力を借りると以下の通りです。
-----日本庭園の添景物の一つで露地（茶庭）に設置される。茶室に入る前に、手を清めるために
置かれた背の低い手水鉢(ちょうずばち)に役石をおいて趣を加えたもの。手水で手を洗うとき
「つくばう（しゃがむ）」ことからその名がある。-----
なるほど，それで茶室の前庭にあるんだ。納得です。
この蹲踞，見た目なんの変哲もないものですが，実は歴史があるのです。
加東清正が朝鮮出兵の際に朝鮮王城羅生門の礎石を持ち帰り，細川忠興に贈ったものだそう
です。
こんな手水鉢でも歴史があると価値があるように見えるのが不思議で，写真も撮ってもらえる
ので得ですね。
高桐院・書院「意北軒」の部屋 |
本堂北に書院「意北軒(いほくけん)」があります。
これは，千利休の邸宅を移築したと伝えられています。
床の間には，大徳寺開山 大燈国師筆(模)の生死のくぎりを意味する「関(かん)」の字の掛け軸が
掛っています。
襖(ふすま)画は，狩野 永真(狩野 探幽の弟)作。
この高桐院も歴史がいっぱい詰まったお寺でした。
帰り際に再び唐門と直線の参道をパチリ。
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