徒然草津生活 Since 2010
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<日　程>
　2015.3/14(土)
　　　13:00〜　左義長宮入(日牟礼八幡宮馬場にて)
　　　 　 　 　　　・奉納されるダシ13基が一同に会する
　　　 　 　 　　　・左義長ダシコンク−ルの審査
　　　13:30〜　渡御神幸祭(日牟礼八幡宮本殿にて)
　　　14:00〜　渡御出発
　　　　　　　　　　・渡御とは，神社祭礼で御新霊が神輿などで巡行すること。
　　　15:00〜　八幡中学校太鼓演奏(白雲館前にて)
　　　17:30〜　渡御帰着・渡御還幸祭
　　　18:00〜　左義長宿入り・左義長ダシ飾り
　2015.3/15(日)
　　　10:00〜　左義長大祭
　　　　　　　　 　・本殿にて宮司が祝詞を奏上し，雅楽で巫女が舞を奏す。
　　　　　　　　　　 祭の間に拝殿に神輿が飾られる。
　　　午前中〜夕方　左義長自由げい歩(町内を自由に練り歩く)
　　　　　　　　　 ・日牟礼八幡宮馬場を中心に「組合せ(またはケンカと呼ばれる
　　　　　　　 　 　 ダシ同士のぶつけ合い)が行われる。
　　　18:10〜　鳥居前「廻れ廻れ(マッセマッセ)」
　　　　 　 　 　　・奉火の順番に従って順々に日牟礼八幡宮を目指す。
　　　20:00〜　左義長5基一斉奉火
　　　20:20〜　奉納順の6番以下の左義長に順次奉火
　　　22:20〜　最終の左義長を奉火
　　　　　　　　　　　[注]　赤字が拙者の見物したイベントです。
　<参考>
　　　　平成27年度　左義長まつりご案内(発行/近江八幡観光物産協会)

　 Diary / No.667−2015.03.14 / 「近江八幡左義長まつり(1/2)」
　 Diary / No.668−2015.03.15 / 「近江八幡左義長まつり(2/2)」
　

会　場
　日牟禮八幡宮（ひむれはちまんぐう）
　滋賀県近江八幡市宮内町257 【地図(GoogleMap)】
　　詳しくは， 近江八幡観光物産協会のHome Page(ココ)をクリックしてご覧下さい。
左義長の起源
　左義長まつりは全国的には正月15日前後に，正月の松飾りや注連縄(しめなわ)を集めて焼く
火祭りの行事として行われます。
近江八幡の左義長まつりも江戸時代には1月14・15日に執り行われていたようですが，明治時代
に入ってからは，太陽暦の採用に伴い3月14・15日頃に変更されたとのことです。
左義長の構成
　左義長は松明(たいまつ)，ダシ，十二月(赤紙)の3つの部分を一本(基)にし，前後に棒を通し，
つり縄で括り固め御輿のように担ぐように作り上げたもの。
ダシはその年の干支をモチ−フに作られ，素材として穀物(大豆，黒豆，小豆，胡麻等)や海産物
(鰹節，昆布，するめ，干魚等)の食物が使われるのが特徴。
左義長は各町が約3カ月がかりで製作するそうです。


　JR近江八幡駅から臨時バスに乗り，13時前に日牟礼八幡宮近くのバス停に到着。
ここから歩いて八幡宮に向かいます。
家々の軒先では赤い紙が風にゆられていかにもお祭り風情で，お祭りの見物客が次第に増えて
きます。

13:00〜　左義長宮入
　市内13地区から奉納される左義長(13基)は，鳥居前で「廻れ廻れ(マッセマッセ)」の乱舞をしてから
八幡宮馬場に入ります。

　乱舞の後， 鳥居をくぐり八幡堀を渡り宮入です。
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宮入りする左義長

　日牟礼八幡宮の馬場に整列した左義長群(13 基)です。
見物客でごった返しています。

　ここで，各町内の左義長をご紹介しましょう。
先ず，左義長ダシコンク−ルで優勝した為心町の左義長です。

為心町(前途羊陽〜未来へ〜)

　それぞれの左義長ダシには製作の意図があり，そのテ−マとなるものが命題です。
()内が， その命題を表しています。
その町の願いが込められて作られているのです。
例えば，為心町の場合は次以下のようです。
奉納町 命　題 材　料 製作の意図
為心町 前途羊陽
〜未来へ〜		 とろろ昆布，友白髪，
カツオ，スルメ，フカ
ヒレ，焼きのり，ウ−
ロン茶，たかのつめ，
あめ，紅茶，鮭など		 　 未は十二支の陰陽上「陽」であり，群れを成す事から繁栄と
　平和の象徴とされています。今年のダシのテ−マは「前途羊
　陽」とし，吉方を示す，意匠を凝らした黄金の方位磁針を
　背景に，干支の羊をあしらい，来たる羊年(未来)が繁栄・
　安寧の一年となる様，祈念して奉納致します。

　その他の町の左義長(命題)をご紹介しましょう。

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第一区(結願) 第二区(吉祥招福「福寿羊」) 参和会(吉祥立願) 仲屋町
(美しきガラス窓の聖母)

宮内町(鞠育
〜夢弾む未来への手鞠歌〜)		 魚屋町
(近江八寸皿吉兆まつり)		 新町通り(夢福羊) 紫竹会(家族独楽
〜Merry-Go-Round〜)

本町
(景気好転と平和を願って)		 池田町(和「羊」折中) 十区会(天下布武
〜込められた想い〜)		 第十一区(温和羊順)

　日牟礼八幡宮です。

　勿論，お祭に付きものの屋台もご覧のようにずらりと並んでいます。
お祭りの雰囲気を盛り立てていますね。

14:00〜　打上げ花火を合図に， 勢ぞろいした左義長が渡御に出発。
祭り衣装をまとった若者たちが「チョウヤレ， チョウヤレ」の掛けを響かせ 鳥居前で乱舞の後， 街中へ繰り
出して行きます。
見守っていた見物客からは歓声が上がります。
その幾つかをどうぞ！
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　今日の八幡堀は， お祭りのため観光客とは縁がなさそうです。

八幡堀

15:00〜　八幡中学校の和太鼓部による太鼓演奏です。
白雲閣前で祭りに花を添えてくれました。


　祭りのメインイベントの左義長への一斉奉火は夜に行われます。
と云うことで，拙者は夕方から見物に出かけました。

18:10〜　鳥居前の「廻れ廻れ(マッセマッセ)」
　左義長宿で待機していた各町の左義長が， 奉火のため順番に従って八幡宮の馬場に入りますが，
この時も鳥居前での乱舞が繰りひろげられました。
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鳥居前や八幡宮前で乱舞する左義長群

20:00〜　左義長 5基 一斉奉火
　打上げ花火を合図に， 13基ある左義長の内， くじで決められた5基が先発で松明により一斉点火。
火の粉を上げながら炎が舞い上がり， 火祭りのスタ−トです。
周りは一瞬にして明るくなり， 多くの観光客から歓声が上がります。


　周りでは， お酒の入った若い踊子達が歌を歌いながらのファイアスト−ムです。
拙者の青春時代の寮祭もこんな風であったことを思い出したりしました。
今は昔ですが， 懐かしさがこみ上げてきました。

　火も下火になった頃， スタンバイしていた残る左義長群が奉火のため八幡宮馬場へ入場してきます。
同じように鳥居の前で「廻れ廻れ」の乱舞です。

　この後， 深夜にかけてこれらの左義長群にも次々と点火されるのでしょう。
十二分に火祭りを堪能させていただきました。
拙者はこのあたりで日牟礼八幡宮を後にすることにしました。

　思い出すに， 我々の子供の頃， 正月明けにドンド焼きが行われましたね。
左義長祭りは， 言ってみれば， ドンド焼きに装飾を凝らして大規模化されたものと理解しました。

　それにしても， 近江八幡の街には子供達を含め若者が多いのには驚きました。
こんなに左義長の若い担ぎ手がいるのですよ！
横浜の我が街では祭りの担い手が居ないので， 最近では神輿すら出なくなりました。

　少子高齢化が進み， 2040年には896もの市区町村が消滅する可能性があると聞く。
今， 地方創生が叫ばれていますが， この近江八幡の街に限っては「地方創世」と云う言葉は無縁のように
思われました。
きっと， この市の為政者の少子高齢化に対するグラウンドデザインがしっかりしているのでしょうね。
そんな思いがよぎった「近江八幡 左義長祭り」でした。

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