1)拝観日； 2010.09.14(火)
2)所在地； 奈良市西大寺芝町1－1－5
(近鉄大和西大寺駅から徒歩3 分)
3)天候； 曇り時々晴れ， ～30 ℃
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勝宝山 西大寺について
・山号； 勝宝山
・正式名；勝宝山 四王院 西大寺
・寺格； 総本山
・宗派； 真言律宗
・本尊； 釈迦如来立像(秘仏)
・創建年； 天平神護元年(765 年)
・開基； 常謄，孝謙天皇(勅願)
・札所等；真言宗十八本山15番
山和十三仏霊場2 番
南都七大寺5 番
西国愛染十七霊場13 番
神仏霊場巡拝の道第23 番
・文化財； 絹本著色十二天像12 幅、
金銅宝塔及び納置品ほか（国宝）
本堂、絹本著色釈迦三尊像、
木造釈迦如来立像，
文殊菩薩騎獅像及び四侍者像，
吉祥天立像，行基菩薩坐像，
愛染明王坐像，十一面観音立像，
興正菩薩叡尊座像ほか（重文）
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西大寺の創建は天平宝字8年（764 年）、孝謙
上皇(重祚して称徳天皇)が鎮護国家と平和祈願
のために，金銅四天王像の造立を発願されたこと
に始まる。
(注)重祚(ちょうそ)⇒一度退位した天子が再び位に就くこと。
(注)称徳天皇(女帝)⇒聖武天皇の皇女
翌天平神護元年（765 年)、前述の四天王像が
造立され、西大寺が創建された。
「西大寺」の寺名は言うまでもなく、大仏で有名
な「東大寺」に対するもので、奈良時代には薬師
金堂、弥勒金堂、四王堂、十一面堂、東西の五重
塔などが立ち並ぶ壮大な伽藍を持ち、南都七大寺
の1つに数えられる大寺院であった。
寺域は東西十一町，南北七町，面積三十一町
(約48 ha)に及ぶ広大なものでした。
寺は平安時代に入って衰退し、火災や台風で多く
の堂塔が失われ、興福寺の支配下に入っていま
した。
しかし，鎌倉時代も半ば頃になって，稀代の名僧興正菩薩叡尊がこの寺に入って復興
に当り，創建当初とは面目を新たにした真言律宗の根本道場として伽藍を整備された。
西大寺は室町時代の火災で大きな被害を受け、現在の伽藍はすべて江戸時代以降の再建
である。
境内には本堂、愛染堂、四王堂、聚宝館（宝物館）などが建つ。
本堂前には東塔跡の礎石が残っている。
画像をクリックして拡大図をご覧下さい
参考； ①Wikipedia；「西大寺」
②パンフレット；西大寺
 Diary / No．300－2010.09.24 /
「平城宮跡と周辺寺院散策(4/4)－－西大寺－－」
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大和西大寺から5分程歩くと西大寺です。裏側に回って南門から入りました。
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| 西大寺・南門 |
南門をくぐって，歩くとジャリジャリと音がする感触を楽しみながら砂利道の参道を進みますと
左手に鐘楼があります。
その隣は光明殿です。
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| 点てた西大寺・光明殿 |
ここでは，西大寺を代表する行事として有名な「大茶盛」が年に4回催されます。
「大茶盛」とは，中興の祖・叡尊上人の八幡神への献茶に由来する茶儀です。
直径30cm，重さ約7 Kg の大茶碗と長さ35 cm の大茶筅(ちゃせん)で行われるお茶会で，僧侶
が点(た)てたお茶が，参会者にふるまわれるとのことです。
光明殿の右手にあるのが愛染堂です。
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| 西大寺・愛染堂 |
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| 西大寺・愛染明王坐像(重文) |
愛染堂は，京都御所の近衛公政所御殿を宝暦12年
（1762 年）移築したもの。
この仏堂内の中央厨子内に安置されている秘仏が本尊・
愛染明王坐像です。
日本の愛染明王像の代表作の一つということで重要文化
財になっています。
煩悩と愛欲は人間の本能でありこれを断ずることは出来ない、むしろこの本能そのものを向上心
に変えてくれるのが，仏教での愛染明王です。
愛染堂から参道を挟んで右手に本堂があります。
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| 西大寺・本堂(重文) |
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| 西大寺本堂の本尊・釈迦如来立像(重文) |
寄棟造、本瓦葺。江戸時代の文化年間
（1808 年頃）に建てられたものです。
土壁を一切用いず、装飾性の少ない伝統
的な様式で江戸時代後期の大規模仏堂建築
の代表作として、重要文化財に指定されて
います。
本堂内の燈籠の薄い光に照らされた内
陣に，本尊・釈迦如来立像(重文)，文殊
菩薩騎獅像及び脇侍像(重文・全5 体)が
安置されています。
本堂の前の参道を挟んで，東塔跡があります。
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| 西大寺・東塔跡 |
奈良時代には東西両塔が建てられたが，そのうちの東塔跡です。
創建当初のものはともに平安時代に焼失，東塔は藤原後期に再建されたが，これも室町時代に
焼失しました。巨大な基壇や礎石は往時の偉容をしのばせています。
本堂を拝観後，東門に向かって砂利道の参道を歩くと左手に四王院(四王金堂)があります。
創建期の由緒を伝える唯一の堂とのことです。
再三焼失し現在の建物は延宝2年(1674 年)の建立らしいが，それにしても新しく感じますネ。
堂内には十一面観音立像と四天王像(いずれも重文)が安置されているそうです。
十一面観音立像は，正応2年(1289 年)亀山上皇の院宣により，京都・鳥羽院御願の法勝寺から移安された長谷式十一面観音立像です。
四天王立像（重文）は，もともとは孝謙上皇発願の四天王像だが、現在は足下の邪鬼にのみ奈良
時代のものを残しているとのことです。
像本体は持国天・増長天・広目天像が銅造、多聞天像のみ木造で、前の3 体は鎌倉時代、多聞天
は室町時代の作と推定されている。
西大寺・東門です。
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| 西大寺・東門 |
ここで，西大寺とお別れしました。
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