1)拝 観 日； 2009.09.23(水)
2)所 在 地；神奈川県鎌倉市二階堂903
(JR鎌倉駅より金沢八景行きバスで13分，
杉本観音バス停下車徒歩1分)
3)天 候； 快晴，気温，30℃
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大蔵山 杉本寺について
・山号； 大蔵山
・正式名； 大蔵山観音院杉本寺
・宗派； 天台宗
・本尊； 十一面観世音菩薩(秘仏)
・創建年； 734 年(天平6 年)(伝)
・開基； 光明皇后
・開山； 行基
(中興開山) 慈覚大師円仁
・札所等；
・坂東・鎌倉33観音霊場第1番
・鎌倉24地蔵霊場第4/6番
・文化財他；
・木造十一面観音立像
(慈覚大師作，国重文)
・木造十一面観音立像
(恵心僧都作，国重文)
・木造十一面観音立像
(行基都作，市文)
・十一面観音像
(伝；源頼朝寄進，伝；運慶作)
・地蔵菩薩像(運慶作)
・毘沙門天像(宅間法眼作)
・観世音菩薩三十三身
(伝；運慶作)
・不動明王
・大蔵弁財天像
・山門仁王像(運慶作)
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当山は、734 年(天平6 年)の春，光明皇后の御願により大臣藤原房前と僧行基(行基菩薩)に命じ堂宇建立し行基自ら刻むところの十一面観世音を安置された。
次に，仁寿元年(851 年)に僧円仁(慈覚大師)が当山に参籠して十一面観世音を刻み安置した。
また寛和2年(985 年)に僧源心(恵心僧都)が花山法皇の命により十一面観世音を刻み安置し，併せて坂東第一番の札所と定め，法皇自ら御巡礼有り，それより今日に至るまで貴賎の巡礼絶えず。
文治5年11月23 日の夜，隣屋より火災起こり，類焼の際，本尊三体自ら庭内の大杉の下に火をさけられたので，それより杉の本の観音と今日まで呼ばれたと，「吾妻鏡」は伝えている。
その後，建久2年9月18日に源頼朝公が御堂を再興せられ，古今の奇瑞に帰依し賜い供養の日に，上の三尊像を内陣に安置し別に今前に立ち賜う立像七尺の十一面観世音を寄進されたものである。
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| 杉本寺の境内図 |
参考文献； ①栞「鎌倉最古仏地」；(天台宗大蔵山 杉本寺発行)
②杉本寺の境内図；「鎌倉の古建築めぐり(杉本寺)」
 Diary / No.186－2009.09.23 / 「鎌倉・古寺巡礼(3)」
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金沢街道沿いを流れる滑川の遊歩道に沿って鎌倉方面へ20分ほど歩くと，右手に杉本寺がありました。
入り口に杉本寺の由緒についての看板があります。
「天平の甍」で知られる奈良時代の最盛期，その中心的な存在である聖武天皇の奥さん，光明皇后
が兄で藤原北家の祖、房前に命じ，行基に開かせた鎌倉最古の寺と伝えられています。
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| 杉本寺の由緒で～す |
両脇に「十一面杉本観音」と書かれたいくつもの幟(はた)がなびく細い石段を上ると，左側に受付が
あり，ここで拝観料\ 200円を支払い，栞と内陣拝観券を貰います。
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| 「十一面杉本観音」と書かれたいくつもの幟(はた)がなびく細い石段の参道」 |
更に急な石段を上ると山門である仁王門があり、両側で朱塗りの仁王様が左右に境内を守るように
立っています。
1,725年（享保10年）建立となる茅葺き屋根の門である。
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| 大蔵山の扁額が掛かった山門(仁王門) |
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
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| 吽形像 |
阿形像 |
| 運慶の作と伝えられてい る仁王像 |
仁王門をくぐると正面に急勾配の深い緑が美しい苔むした約50段の鎌倉石の石段がありますが，
残念ながら現在は通行止めでした。
苔むした石段も文化財なんでしょうか。
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| 仁王門から観音堂に至る苔むした鎌倉石の石段(現在は通行止めです) |
この石段左側には，「書院」と「庫裡」，右側には「大蔵弁財天堂」と「福寿庵」があります。
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| 大蔵弁財天堂 |
苔むした石段左の「女人坂」と呼ばれる新しい石段を上ると，茅葺き屋根の観音堂があります。
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| 茅葺き屋根の観音堂 |
内陣拝観券を提示して観音堂の内部が拝観できます。 中は勿論，撮影禁止です。
堂内には，五体の十一面観音その他の仏様があります。
本尊の木造11面観音立像は三体あり，内陣の左側にある杉本観音が一番古く、734年行基作とされて
いる（市文）。
中央は851年慈覚大師作、右側は985年恵心僧都作で、いずれも国重文。
この三体は秘仏本尊とされ、かろうじて ほのかな明かりの内陣の奥のお顔を拝むことができました。
脇侍は運慶作の地蔵菩薩、宅間法眼作の毘沙門天王の各木像です。
ほかに本尊前立の源頼朝寄進の十一面観音像（運慶作）、不動明王(作者不詳)など立派な仏像があり
ました。
とても，仏像の密度の濃い観音堂でありました。
観音堂の右手前には，1,965 年(昭和40年)再建の梵鐘です。
画像をクリックすると大画面でご覧になれます
その奥に古い小さな石の「五輪塔」が所狭しと並んでいます。
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| 七地蔵尊さんで～す |
観音堂の右手には，赤い前垂れが映える「七地蔵尊」が並んでいました。
石段を引き返します。
境内には，唯一，白やピンク色の酔芙蓉が咲いていました。
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| 境内で咲く酔芙蓉の花 |
次の拝観地，覚園寺へ向かいました。
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