1)拝観日； 2009.05.01(金)
2)所在地；京都府宇治市宇治蓮華116
・JR奈良線「宇治駅」下車,徒歩10分
・京阪電鉄宇治線「京阪宇治駅」下車,徒歩10分
3)天 候； 晴れ，気温，25℃
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平等院について
・山号； 朝日山
・宗派； 無宗派
・本尊； 阿弥陀如来
・創建年； 1,052年(永承7年)
・開基； 藤原頼道
・開山； 明尊
・文化財;
＜国宝＞
鳳凰堂
木造阿弥陀如来坐像
木造雲中供養菩薩像(52体)
鳳凰堂壁扉画(14面)
木造天蓋, 金銅鳳凰(1対),
梵鐘
＜重要文化財＞
観音堂, 木造十一面観音立像
養林院書院
・史跡・名勝； 平等院庭園
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9世紀末頃，「源氏物語」の光源氏のモデルとも
言われる左大臣である嵯峨源氏の源 融が営
んだ別荘だったものが宇多天皇に渡り，天皇の孫
である源重信を経て長徳4年(998年)，摂政藤原
道長の別荘「宇治殿」となったものである。
道長の没後, その子の関白 藤原頼道は永承7年(1,052年), 宇治殿を寺院に改めた。これが平等
院の始まりである。
開山は小野道風の孫にあたり, 園城寺長吏を勤
めた明尊である。
創建時の本堂は, 鳳凰堂の北方, 宇治川の岸辺
近くにあり大日如来を本尊にしていたが, 翌天喜
元年(1,053年)には, 西方極楽浄土をこの世に
出現させたような阿弥陀堂(現, 鳳凰堂)が建立
された。
平安時代後期, 日本では「末法思想」が広く信じられていた。釈尊の入滅(一般で言う
「死去」)から2,000年目以降は, 仏法がすたれ, 天災人災が続き, 世の中は乱れるとする
思想である。
平等院が創建された永承7年(1,052年)は, 当時の思想ではまさに「末法」の元年に
当っており,当時の貴族は極楽往生を願い, 西方極楽浄土の教主とされる阿弥陀如来を
祀る仏堂を盛んに造営したとされる。
当時, 平等院には鳳凰堂以外に法華堂, 多宝塔, 五大堂, 不動堂があったそうで, 建武
3年(1,336年)の楠正成と足利氏の軍勢の戦いの兵火をはじめ, 度重なる災害によりこれ
らの塔堂は廃絶し, 鳳凰堂のみが奇跡的に災害をまぬがれて存続しているとのことです。
宗派は17世紀以来天台宗と浄土宗を兼ね, 現在は特定の宗派に属さない単立の仏教
寺院となっている。
現在の平等院は, 天台宗系の最勝院, 浄土宗の浄土院の2つの寺院が共同で管理して
いる。
平等院が浄土・天台両宗の共同管理となったのは、元和元年(1,681年)、寺社奉行の裁定
によるものである。
現在の境内は, 鳳凰堂, 庭園, 観音堂, 鐘楼, 鳳翔館(博物館)等々から成っている。
参考 ①ガイド; 平等院(発行；平等院)
②Wikipedia--平等院-- https://ja.wikipedia.org/wiki/平等院
③平等院HP； http://www.byodoin.or.jp
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ゴ－ルデンウィ－クのさなかの5月1日，奈良の弟宅へ一泊した帰り，久し振りに小生のホ－ムタウン宇治の平等院を
拝観し散策しました。
京阪宇治駅から徒歩で10分程の所にあります。
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| 平等院周辺マップ(平等院HPより) |
砂利道の参道を歩くと，朱色が鮮やかな正門が見えます。
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| 平等院正門 |
境内に入ると，植込みには白，ピンク，赤いツツジの花が満開で，いかにも皐月の季節感にあふれて
いました。
画像をクリックすると大画面でご覧いただけます
藤棚から垂れ下がる薄紫色した藤の花も，川の流れのようで爽やかで又とてもあでやかでした。
すぐ前の阿字池の中島には，平等院鳳凰堂が静かに佇みその美しい姿を水面に映していました。
その容姿は，左右対称で，まさに鳳 凰が両翼を広げたようでした。
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| 阿字池の中島に佇む平等院鳳凰堂 |
昭和30年代，平等院は今と違って荒れた寺院だったように思います。
この阿字池で，友達と隠れてフナやコイの釣りをしたことを覚えています。
今から思えば，国宝になっているあの梵鐘も鐘楼にぶら下がっていたのかも知れません。
平等院の境内は，以下のような配置になっています。
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| 平等院マップ(平等院HPより) |
平等院鳳凰堂
天喜元年(1,053年)の建立。 浄土式庭園の阿字池の中島に東向きに建つ。
本尊阿弥陀如来像を安置する中堂・左右の翼廊・中堂背後の尾廊の計4棟からなり国宝に指定されて
いる。
中堂は入母屋造り。 東側正面中央の扉を開放すると, 柱間の格子は本尊の頭部の高さに円窓が開け
られており，建物外からも本尊の面相が拝せるようになっている。
阿弥陀如来が住む極楽浄土は西方にあると信じられており，池の東岸(又は,寺の前を流れる宇治川の
東岸)から，向う岸(彼岸)の阿弥陀像を拝せるように意図されたものである。
中堂の屋根上には一対の鳳凰(想像上の鳥)像が据えられているが，現在屋根上にあるのは複製、
実物(国宝)は別途保管されているとのこと。
本尊阿弥陀如来像(国宝)は平安時代を代表する仏師定朝の確証ある唯一の遺作である。
本尊を安置する須惠壇は螺鈿や飾金具で装飾され，周囲の扉や壁は極彩色の絵画で飾られ、
彩色文様が施されている。
壁には楽器を奏で，舞いを舞う姿の雲中供養菩薩像52体があり，本尊の頭上には精巧な透かし彫り
の天蓋が吊るされている。
[出典] Wikipedia/「平等院」より抜粋
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| 正面から眺めた平等院鳳凰堂 |
庭 園
中島に鳳凰堂の建つ阿字池を中心とした浄土式庭園。
平成2年(1,990年)からの発掘調査により平安時代築造の州浜が検出され，現在は創建当初の姿に
復元整備されているとのことです。
[出典] Wikipedia/「平等院」より抜粋
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院内の南側に鐘楼があります。梵鐘はぶら下がっていず，拝観者の休憩所のようでした。
鐘 楼
鐘楼の梵鐘は，鳳凰堂と同じ11世紀頃の制作と推定されている。
全面に天人，獅子，唐草文様などの繊細な浮き彫りを施した，他に例を見ない鐘である。
「音の三井寺」，「銘の神護寺」，「姿，形の平等院」と謳われ，園城寺(三井寺)，神護寺の鐘とともに、
「天下の三 名鐘」に数えられている。
現在鐘楼にある梵鐘は複製で，実物は鳳翔館に収蔵されている。
[出典] Wikipedia/「平等院」より抜粋
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鳳翔館に入り平等院の数々の宝物を見学しました。
木造雲中供養菩薩像もここに保存・展示されています。
小生の少年時代には，鳳凰堂の中堂内部の壁面周囲に在ったことが記憶にあります。
琴，琵琶，横笛，縦笛，太鼓などの楽器を奏でるポ－ズが面白いですネ。
又とても生き生きとしています。
鳳翔館
鳳翔館は，院内にある博物館。
梵鐘，鳳凰一対，雲中供養菩薩像26対をはじめとして，平等院に伝わる様々な宝物類を保存，展示
している。
コンピュ－タ－グラフィックスを使用した堂内再現映像設備を備えている。
[出典] ガイド「平等院」より抜粋
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鳳凰堂の裏側には，平等院の塔頭である二つの子院，浄土宗系の浄土院と天台宗系の最勝院が
あります。
この二つの寺院の住職が，毎年交代で平等院の管理を行っているとのこと。
他の寺院では見られない特異な管理システムです。 ホント，不思議ですネ。
浄土院
平等院の塔頭で，浄土宗の栄久上人が，15世紀後半に平等院修復のために開創した寺と
伝わる。
浄土院には平等院に関係する多くの文化財が残されており，特に養林庵書院(非公開)は桃山時代
の遺構と伝えられ障壁画，仏像，書院，庭園等々が残されている。
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| 浄土院を眺める |
浄土院のガイド |
重要文化財
養林庵書院(非公開) |
浄土院羅漢堂 |
最勝院
天台宗に属する平等院の塔頭で承応3年(1,654年)に開創されたと伝えられている。
開基は澄栄師，本尊は不動明王。
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今回は，2時間程かけて散策しながらゆっくりと拝観できました。
さすがに，我がホ－ムタウン宇治の誇るすばらしい世界遺産，平等院でありました。
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